標的〈まと〉
それから2日後に朝学校へ行くとちょうど伊川と中村が教室へ歩いている姿が見えた。

『伊川、中村!佐川は一緒じゃないのか?』
中村は横目で俺を見ると無視して歩き出した。
『いきなりなんだ?お前、何様だ?呼び捨てとかありえねぇんだけど。』

伊川に足を蹴られた。
『ありえねぇってどういうことだよ!』

俺は蹴られたことに腹が立ち伊川の腕を掴んだ。

『気安く触んじゃねぇよ!』

鞄で腕を掴んだ手を弾かれた。



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