標的〈まと〉
ようやく昼休みになり俺は体育館裏へと足早に向かった。


まだ佐川は来て居ないなと思った瞬間背後から誰かに羽交い締めにされた。

伊川と中村だ。

『お前ら、何だ?放せよ!』

前を見ると佐川がいつの間にか立っている。

いきなり腹部に蹴りを入れられ俺は酷い吐き気と痛みに襲われた。

羽交い締めの身体が自由になったが俺は自分の意志で立っていられなかった。



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