標的〈まと〉
『お前さあ、最近態度でけぇんだよ。俺らと対等のつもりかよ!』

中村が俺の背中を蹴りながら言った。

伊川も容赦なく俺の足をいたぶる。

『なあ、飯島、今日から俺らの標的(まと)はお前に決定したんだ。嬉しいか?』

佐川が冷ややかな目で見下ろしている。

『やだね、何でそんな目に合わなきゃなんないんだ?それに何故田中をヤったんだ?訳があんだろ?言えよ!』


返事がない変わりに佐川の蹴りが胸に入った。



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