標的〈まと〉
朝、頭の鈍い傷みを引きずりながら学校へ着いた。

無論身体中も悲鳴をあげる位あちこち痛い。

母が心配して休めと言ったが絶対に休みたくなかった。

『あれ?飯島君。頭どうしたんだ?』

青山だ。

俺は無視した。今度こそ殴ってしまう気がしたから。

ローカを足早に進むと田中の姿が見えた。

声をかけたかったが、佐川にまた田中がヤられるかもしれないと思うと、話し かけられない…。



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