標的〈まと〉
『おい!生きてるか?』


カーテンが開き、塚田のデカイ声で目が覚めた。


『ああ…。大丈夫…良く寝たよ、今何時?』


塚田が笑って答えた。

『3時過ぎたぞ。今日はもう帰れ。これは命令だ。』

3時か…。

6時間も眠ったんだな…。


『飯島、お前何か巻き込まれてんじゃないか?頼むから相談してくれよ。』

真顔で見ている。

『平気さ…』

本心なんて言える訳がない。
1人で解決してみせるよ…きっと。


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