標的〈まと〉
嫉妬心

一哉の企み

教室から逃げ出す飯島を見ていると、まるでこないだまでの僕のようだ…。

いい気味のはずなのに少しせつなくなったよ…。


でもそれはあいつが可哀想とか申し訳ないとかじゃないんだ。

僕自身の痛みが蘇ったから。

僕の席の後ろを誰かが走り抜けた。

真由だ…。

まさか、飯島を追って?

僕は気付かれないようにローカへ出ると、真由の後をつけた。



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