1と4の捜査
「キャリアをどう思う?」
佐山が問う。
「うちみたいな外れ署にはキャリアはおらんだろう。別に気にならんよ」
「確かに。署長もノンキャリだが・・・」
「ヤクザ相手は大変だろう」
話しが変わった。
捜査4課といえば暴力犯捜査係と言って、暴力団が関係する犯罪を扱う。
殺人、暴行、恐喝、覚醒剤、拳銃等の武器の押収等々、暴力団組織の撲滅に、尽力している。
「いや、そんなことはないよ。みんな大人しい奴ばかりだ。ヤクザは警察には、はむかわないのさ。詰まらんことでム所なんかには行きたくないだろうからね」
「ふーん。で、佐山は警部補の昇任試験は受けんのか?」
また、話題を変えてしまった。
自分で振っておいて、大して関心なさそうな天災である。
「受けてるんだけどね・・」
佐山はばつが悪そうに、頭をかいた。
気がつくと店は客でいっぱいになっていた。
奥のほうで若者達が騒いでいる。
佐山は時計に目をやった。
「もう10時を過ぎてる。早いな、時間のたつのは」
「お、もうそんな時間か」
なんだか天災は、もちっと飲みたい気分だ。
それを見抜いたのか佐山は
「今から俺ん家で飲まないか」
と言ってくれた。
「え、いいのか、今から行って。奥さん大丈夫かあ」
天災は目を輝かせた。
佐山は子供はおらず、妻の力子と二人暮らしである。
「大丈夫だよ。天ちゃんのことはよく話しするんだ。とりあえずここを出ようか」
佐山は立ち上がり、レジで金を払った。
二人は外へ出た。
「ちょっと待ってて」
佐山は携帯電話を取り出した。
「でないなあ」
少しの間、耳元に電話をあてながら呟いた。
「いないのかい」
「いや、出掛けるはずはないんだが、風呂でも入ってんだろ。とりあえず家行こう」
「オッケー」
二人は車に乗り込んだ。
むろん天災は助手席だ。
佐山は自家用車なので、最初の一口飲んだだけだった。
車に乗って30分ほどで家についた。
佐山が問う。
「うちみたいな外れ署にはキャリアはおらんだろう。別に気にならんよ」
「確かに。署長もノンキャリだが・・・」
「ヤクザ相手は大変だろう」
話しが変わった。
捜査4課といえば暴力犯捜査係と言って、暴力団が関係する犯罪を扱う。
殺人、暴行、恐喝、覚醒剤、拳銃等の武器の押収等々、暴力団組織の撲滅に、尽力している。
「いや、そんなことはないよ。みんな大人しい奴ばかりだ。ヤクザは警察には、はむかわないのさ。詰まらんことでム所なんかには行きたくないだろうからね」
「ふーん。で、佐山は警部補の昇任試験は受けんのか?」
また、話題を変えてしまった。
自分で振っておいて、大して関心なさそうな天災である。
「受けてるんだけどね・・」
佐山はばつが悪そうに、頭をかいた。
気がつくと店は客でいっぱいになっていた。
奥のほうで若者達が騒いでいる。
佐山は時計に目をやった。
「もう10時を過ぎてる。早いな、時間のたつのは」
「お、もうそんな時間か」
なんだか天災は、もちっと飲みたい気分だ。
それを見抜いたのか佐山は
「今から俺ん家で飲まないか」
と言ってくれた。
「え、いいのか、今から行って。奥さん大丈夫かあ」
天災は目を輝かせた。
佐山は子供はおらず、妻の力子と二人暮らしである。
「大丈夫だよ。天ちゃんのことはよく話しするんだ。とりあえずここを出ようか」
佐山は立ち上がり、レジで金を払った。
二人は外へ出た。
「ちょっと待ってて」
佐山は携帯電話を取り出した。
「でないなあ」
少しの間、耳元に電話をあてながら呟いた。
「いないのかい」
「いや、出掛けるはずはないんだが、風呂でも入ってんだろ。とりあえず家行こう」
「オッケー」
二人は車に乗り込んだ。
むろん天災は助手席だ。
佐山は自家用車なので、最初の一口飲んだだけだった。
車に乗って30分ほどで家についた。