逢いたくて
ドサッ・・・
「イタタ・・・。」
「いたい~。」
とうとう、もつれてアタシが龍馬を押し倒すように転んでしまった。
「綺麗じゃぁ・・・・。」
下になっていた龍馬が優しい目で言った。
「綺麗じゃ・・・ないもん。」
「綺麗じゃ。どうしてみんな笑うのかわかったぞ。」
「どうしてさ・・・。」
「おまんがあまりに綺麗じゃったから、照れくさかったんじゃ。」
「冗談・・いわないでよ。」
龍馬はアタシを引き寄せて抱きしめた。
「冗談じゃないき!!泣くな泣くな!!」
「・・・そういうことにしといたげる。」
龍馬の匂い。
龍馬の温かさ。
心臓の鼓動が聞こえた。
「やっぱりおまんは可愛いの。」
「馬鹿、じゃないの。」
龍馬は何も言わず「ふはっ」と笑ってまたアタシを抱きしめた。
いつの間にかアタシの中で男の人になっていた龍馬に抱きしめられると何故か緊張する。