逢いたくて



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「好きなの。」加尾にそう告げられた俺は思わず立ちつくしてしまった。



「龍馬さんが好き。」


加尾はもう一度俺に言った。


「加尾・・。」


俺は答えに困った。

加尾の告白は嬉しい。

けれども、俺は加尾と一緒になれない。


なれない理由がある。




「加尾・・・あのな・・・わし・・。」


加尾は高揚した顔でわしを見る。

どれだけの勇気を絞って俺に想いを伝えてくれたのかと想うと苦しい。



「加尾・・・わしな・・・・。」



俺は少し俯いて答える。



「すまん・・・わしはおまんと一緒にはなれん・・・。」



加尾の高揚した顔が冷めていくのがわかる。



「ごめんちや・・・・。」


加尾は俯いてしまった。









「紅葉ちゃんなの・・・・?」





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