逢いたくて
「龍馬ぁ・・・」
空に呟いた名前は吸い込まれるように消えた。
『同じ空の下にいる』
誰かがそんな言葉を言っていた。
同じ空の下にいるだけで、同じ日本の土を踏んでいるだけでいいのに。
お互いが元気に生きている、それだけでも幸せなのに。
心はそれでも満足しない。
頭ではわかるのに、心が。
龍馬は今何をしているの?
何を見ているの?
何を感じているの?
誰を想っているの?
アタシは貴方の中にいますか?
龍馬、アタシは貴方の中にいますか?
龍馬、アタシのこと想ってくれていますか?
早く、帰ってきて。
逢いたくてしかたないのに。
こんな寂しい思いはしたくないのに。