トリックス☆スターズ
「それじゃ、罰として神様に誓ってください」

『えぇーッ!?でもあたし、信仰心って全くないよ?』

「そうなのですか?でしたら信頼している方に誓ってください」

『えーと…じゃぁお婆ちゃんでいいかな?』

「はい、ではわたしがこれから言う誓いの言葉を、お婆さまを思い浮かべながら復唱して下さいね」

『わかった』

クリーダは咳払いをすると、誓いの言葉を言い始めた。

「わたしは今後」
『あたしは今後』

「クリーダ・ヴァナディンと」
『クリーダ・ヴァナディンと』

「一生の人生全てを」
『一生の人生全てを』

「共有する事を誓います」
『共有する事を誓います』

「身も心も魂までの全てを」
『身も心も魂までの全てを』

「共有する事を誓います」
『共有する事を誓います』

「はい、誓いましたね?」
『はい、誓いましたね?』

「もう終わってますから…」
『もう…あぁ』

「いいですか?
 わたしとあなたは今、その全てを共有する事を誓いました
 お婆さまに誓って絶対に忘れないで下さい」

『うん、お婆ちゃんに誓って絶対に忘れないよ』

こうしてあたしはお婆ちゃんに誓った、クリーダも誓ってくれたのかな?
クリーダはにっこり微笑んであたしの右に座り、そっとあたしの手を取って彼女の膝の上に乗せて両手でしっかりと握った。

聖なる教会の一室で、あたしは誓いの言葉を言ったんだ。
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