トリックス☆スターズ
「おじさーん!出来たよーッ!見てーーッ!」

「どれどれ、ほほぉーッ!いい出来じゃないか」

「ちょっと恥ずかしいです」

クリーダは着慣れないからかかなり照れくさそうにしてたよ。
うんうん、今回のはかなり会心の出来だと思うよ、何しろいつもよりモデルがいいからねッ!


「うん?その長い靴下はなんだい?」

店主はクリーダに履かせた膝上まである、長いソックスに目が止まったらしい。


『ニーハイの事?かわいいでしょ?』

「ほー、今はそういうのが流行なのかい?」

『うん、でもケガしない様にってのが狙いなんだけね
 今回ちょっと大変そうだから』

「そうかい、あんまり無茶はしないでおくれよ?ケガでもしたらおじさん悲しいからさ」

『うん、ありがとッ!気をつけるよ』

あたし達は余った布を抱えてヨザワ屋を後にした。
うはぁー、しっかしこの服、クリーダによっく似合ってるなぁー。
そう思って見てたらクリーダがあたしの手を握ってにっこり微笑んでくれた。もうなんかドキドキが止まらないです。


『リドナまでってどの位かかるのかな?』

「歩きだと3~4日かかりますけど、乗り物なら1日で到着出来るでしょうね
 前の日には到着しないといけないので、明後日出発しましょうか?」

『じゃぁ明後日…?』

そう言ったのは、あたしの家とクリーダの部屋を繋ぐ道に立っていたから。


「あ、あの…」

『うん?』

「もしも、もしもなのですけど…」

クリーダがもじもじするのなんて初めて見た。一体どうしたんだろ。


『なになに?』

「これから一緒に住むとかって…ダメ…ですか?」

真っ赤な顔して俯いて口篭ってて、その衣装と相まってもぅヤバイオーラが出まくりダァーーーッ!
そう言えば一緒に住むなんて今まで考えた事なかったな。何だかんだで色々目まぐるしかったし。
でも、考えてみたらそれってごく当たり前の事なんだよね。


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