トリックス☆スターズ
6.出血
マトラ旧市街の夜は、街が存在するその空間が、まるで闇の世界に堕ちたかの様に変化した。
そして、石畳の隙間からは、人の形をした物体が這い出て来て来る。
「よっしゃ!何とかなる気がして来たぞ!」
攻略の希望が見え、ルビーが歓喜した。
『それじゃ、作戦を考えましょうか』
「おいッ!さっきの変なのが消えたぞ!?」
ラピスが驚いた様な声を上げた。
急いで窓の外を見ると、確かにさっきの人の形をした物体がその辺りに見当たらない。
『一体どこへ?』
「ほんの少し目を離した間に消えてしまった、
あの鈍さからして移動したとしても見失う事はないだろう」
「また地面にでも潜っちゃったんじゃないか?」
「どうだ…うわッ!?」
ルビーの方に振り返ったラピスがまた大声を上げた。
「え…?」
はたしてルビーの後ろには、さっきの人の形をした物体が存在していた。
その物体は人の形をしてはいたが、生物の常識から完全に外れた使われ方がされていた。
そして体の表面はおぞましい程の汚い色をしており、腐臭とは違うよどんだ様な異臭を放っている。
顔は存在するが人のそれではなく、そこにある白く濁った目も物を見る為に利用されていないのが一目で分かった。
ルビーが硬直した首でぎこちなく後ろを振りかえると、人の形をした物体は間抜けた声の様な音を発した。
その音は「ふぁ」と聞き取れるこもった様な音だった。
「うぎゃぁぁぁぁッッッ!」
ルビーはその音に驚いて悲鳴を上げた。
そして、石畳の隙間からは、人の形をした物体が這い出て来て来る。
「よっしゃ!何とかなる気がして来たぞ!」
攻略の希望が見え、ルビーが歓喜した。
『それじゃ、作戦を考えましょうか』
「おいッ!さっきの変なのが消えたぞ!?」
ラピスが驚いた様な声を上げた。
急いで窓の外を見ると、確かにさっきの人の形をした物体がその辺りに見当たらない。
『一体どこへ?』
「ほんの少し目を離した間に消えてしまった、
あの鈍さからして移動したとしても見失う事はないだろう」
「また地面にでも潜っちゃったんじゃないか?」
「どうだ…うわッ!?」
ルビーの方に振り返ったラピスがまた大声を上げた。
「え…?」
はたしてルビーの後ろには、さっきの人の形をした物体が存在していた。
その物体は人の形をしてはいたが、生物の常識から完全に外れた使われ方がされていた。
そして体の表面はおぞましい程の汚い色をしており、腐臭とは違うよどんだ様な異臭を放っている。
顔は存在するが人のそれではなく、そこにある白く濁った目も物を見る為に利用されていないのが一目で分かった。
ルビーが硬直した首でぎこちなく後ろを振りかえると、人の形をした物体は間抜けた声の様な音を発した。
その音は「ふぁ」と聞き取れるこもった様な音だった。
「うぎゃぁぁぁぁッッッ!」
ルビーはその音に驚いて悲鳴を上げた。