トリックス☆スターズ
ヘリオは少しの間、何か考えてる様な顔をしていた。


「なぁ、明日の作戦参加するのやめとけよ
 そんな体で無理出来ないだろ?報酬ならオレのを分けてやるからさ
 って言っても・・・成功したらだけどな」

『大丈夫、明日になれば治ってると思うんにゃん、まだ2~3日はあるはずだから』

「そっか・・だが無茶だけはするなよ」

『言われなくてもわかってるんにゃん』

いつも眠くなるのは最初だけだから、きっと今回も大丈夫のはずだ。
この仕事が終わったら少しの間は休ませてもらおうとは思っているけど、今回の仕事はピンと来た仕事だから絶対に参加しておきたかったんだよ。


「だけどいいのか?」

『何がだんにゃん?』

「女同士じゃ子孫残せないだろ?この事、お前の両親は知ってるのか?」

『そう、それが唯一の課題だけど、その時は誰かから提供してもらう予定なのだんにゃん』

「誰からかって・・そんな・・」

ヘリオの表情が少し曇った、だからと言って誰でもいいって訳じゃないんだけどさ。


『それでね、クリーダがお父さん役で、あたしがお母さん役をするって事はもう決まってるんにゃん』

あたしは頭の上のつけ耳をくりんと回して見せると、ヘリオは動かした耳を見て目をパシパシしていたさ。


『それからねぇ、あたしの両親はもう居ないんだ、
 でもお婆ちゃんならすっごく元気だんにゃん』

「そうだったか、ならお婆ちゃんは知ってるんか?」

『もちろん知る訳ないんだんにゃん
 手紙のやり取りはしてるけど、もう3年位会ってない』

「辛い人生だな・・」

何故かしみじみと言うヘリオ。


『そうだね、でも楽しいんだんにゃん』

「ならば、お前はお前の信じるものを貫け、オレもそうする」

何か吹っ切れたかの様な言い方をするな、あたしの事を諦めてくれたのかな?
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