トリックス☆スターズ


少し休んだ後、あたし達は夜の食事へと出かけた。そしたら、ヘリオも一緒に行くって付いてきたよ。
でも、夜は軽めにしないといけないからどうしようかって思ってたけど、ヘリオがヘルシーな上に凄くおいしい食べ物があるって案内してくれたんだ。
その食べ物って言うのはオスシって言って、あたしは初めて見る食べ物だったさ。
そのオスシと言う謎の食べ物は、ご飯を小さく丸めた様なご飯にワサビとかいうツーンとするハーブが塗ってあって、その上に生のお魚の切り身が乗ったものだった。
それをショウユっていうソースに付けて食べるんだけど、ご飯のすっぱさとワサビの辛さ、そしてショウユとお魚の切り身が織り成す絶妙なハーモニーにカルチャーショックを覚えてしまった。

『な…ッ!?なんてうまさなんだーーーッ!?
 オスシ考えた人ってきっと天才なんだんにゃん!』

「これ、すごいおいしいです・・驚きました」

「だろー?これで寿司の虜がまた二人増えたな」

余りの美味しさに軽めを一瞬で通り越して、お腹イッパイに食べちゃった。
こんなおいしいお店がたくさんあるなんて、リドナの街に住んだらきっと危険だろうね。

「お前らなぁ…案内はするって言ったけど、食事代まで出すとは言わなかったぞ?」

『ふぅ・・しこたま稼いでるんだからケチ臭い事言うな』

「ごちそうさまです、とても美味しかったですよ」

「その稼いだ金が今なくなったんだが…」

「宵越しの金は持たない主義ならば問題ないですね、また誘ってください」

「はぁー、やれやれだぜ」

クリーダににこやかな笑顔でそう言われて、ヘリオはやれやれと言う様なポーズをしていた。
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