トリックス☆スターズ
10.伴侶
わたし達はマトラ旧市街、、があった場所へと戻って来た。
空を焦がした炎がおさまった後、街の辺りに激しい雨が降っている。
熱せられた地面が雨で急激に冷やされた為、大量の水蒸気が霧となりあたりの視界は狭い。
その中をわたし達は、グライダーの部品から作られた雨傘を差して歩いていた。
「うひょーッ!見事に何にもなくなったなーッ!」
マトラ旧市街は全てが新地に帰っていた、既に新市街へと拠点を移したマトラがここを再度復興させるつもりがあるかはわからないが。
『広場はどこら辺でしょうね』
「うーん、やっぱり一番焼けてるとこか?」
わたし達は薄暗い中で、閃光によって溶けた焦土で少し前まで広場だった場所を探した。
「おんやぁ?あれを見るのだ」
ルビーが指差した先に、細長い物体が横たわっているのが見えた。
『あれは見覚えがありますが、何でしたっけ?』
「さぁ?なんだったっけかな」
近づいて細長い物体をよく見ると、その半分程は蒸発したのか消えてしまっている。
残った部分の半分はなんだかわからない程に変化して、辺りはたんぱく質の焦げる様な匂いがしていた。
「なんだか急にお腹が減ってきたぞぉ?」
『この状況でお腹が減るなんて、流石はルビーさんですね』
その時
《誰が…私…の高貴な純血を…》
またあの言葉が聞こえた。
だが、その声はか細く途切れ途切れで小さかった。
「まさかと思うけど、あんたが物真似したんじゃぁないよな?」
『わたしも今それを聞こうと思った所です』
空を焦がした炎がおさまった後、街の辺りに激しい雨が降っている。
熱せられた地面が雨で急激に冷やされた為、大量の水蒸気が霧となりあたりの視界は狭い。
その中をわたし達は、グライダーの部品から作られた雨傘を差して歩いていた。
「うひょーッ!見事に何にもなくなったなーッ!」
マトラ旧市街は全てが新地に帰っていた、既に新市街へと拠点を移したマトラがここを再度復興させるつもりがあるかはわからないが。
『広場はどこら辺でしょうね』
「うーん、やっぱり一番焼けてるとこか?」
わたし達は薄暗い中で、閃光によって溶けた焦土で少し前まで広場だった場所を探した。
「おんやぁ?あれを見るのだ」
ルビーが指差した先に、細長い物体が横たわっているのが見えた。
『あれは見覚えがありますが、何でしたっけ?』
「さぁ?なんだったっけかな」
近づいて細長い物体をよく見ると、その半分程は蒸発したのか消えてしまっている。
残った部分の半分はなんだかわからない程に変化して、辺りはたんぱく質の焦げる様な匂いがしていた。
「なんだか急にお腹が減ってきたぞぉ?」
『この状況でお腹が減るなんて、流石はルビーさんですね』
その時
《誰が…私…の高貴な純血を…》
またあの言葉が聞こえた。
だが、その声はか細く途切れ途切れで小さかった。
「まさかと思うけど、あんたが物真似したんじゃぁないよな?」
『わたしも今それを聞こうと思った所です』