@名もなき冒険者
寺院で魔法について学んでた頃、危険な魔法の話を聞いた事がある。

それは召喚魔法の話だった。

召喚魔法は魔法国家ウィンダス連邦で研究はされているらしいけどまだ不明点が多い魔法らしい。

それでも通常の召喚ならば危険はないと言う。

通常の召喚とは、術者が契約をした神獣の能力の断片を呼び出すものらしい。

神獣を維持する為に術者はマジックパワーを消費し、神獣の能力は術者の能力に左右される。また神獣も術者のマシ゛ックパワーで具現化されたものなので、完全に能力を発揮させる事は出来ないとも言う。

危険な召喚とは通常の方法と違い、神獣を丸ごと連れてくるとか。

その方法については触れられなかったが、わたしが白魔導士だからかもしれない。


──なんとなく想像がつく


死者甦生の原理を使ったものではないかと…、もしそうだったらと考えただけでゾッとする事なんだけど。


今回ゲルスバに来たのは、ここでその研究が行われていると言う噂があり、その調査をする為だ。

武を重んじるオークには信じがたく、信憑性が薄いので冒険者に調査を依頼して来たのだろう。


弱体3点セットをかけながら、熱白した戦闘を繰り返し進んだ。

強い相手なので得られる経験も多く、わたし達はメキメキと上達して行く。

一つエリア進み見張り台のある広場にやって来た。

敵は更に数が増え、オークの体の大きさも一回り大きくなっている。


リュート『うわぁ…顔こわっ!人相悪そうなのばっかだな、、冒険者はつらいぜ』


笑ってそう言うと、石を拾って投げ付けた

二つ目の広場入り口、その広場に続く左右を崖に阻まれた通路には草木は一本も生えていない。

リュートはその通路から、手前にいたオークに石を投げた。
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