狼男とリス女


当日――



あたしは迷ったあげく、
花柄ワンピを着ていくことにした。


「早く来過ぎちゃったかな」

9時30分。

「まだ30分もあるし……」

どうしよう…。

あたしは近くにあった椅子に腰掛けた。


「優香!」

ん?

今、誰かに呼ばれた気が…

「おいっ!シカトかよ??」

え?
まだ9時30分だけど…


「な、何で!?」


後ろにいたのは、

あの家庭教師だった。


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