擬似レンアイ。
ニセモノな関係。
――初めて出逢った時から、もう既に彼に魅了されていたと思う。
そのサラサラと靡く、綺麗な茶髪。
きめ細かな白い肌に、スッと通った顎筋。
TVで見る、世を騒がせているイケメン俳優にも負けないような、バランス良く整った顔立ち。
――そして誰もを引き付けるような、髪と同色の、ちょっぴり垂れ目気味の大きな瞳。
そんな瞳で見つめられたりしたら、この世の女の子は完全ノックアウトだろう。
少なくとも私は完璧すぎるこのスタイルと、
なんていうか、ふわふわしてるような、少し不思議な彼の雰囲気に……
一瞬で心を奪われた。