HEARTY DAYS
ヨルに話を聞かせていながら、話している私自身もその時のことを思い出すと、怖いくらい、彼女の表情や仕草の一つ一つが思い出される。


そうすると、目の下が熱くなってきて。

喉の奥が急に狭まり、思うような声が出せなくなった。

頭では全然平気なのに、気持ちが恐怖に怯えている。


「私は止めたんだよ。
だけど彼女、泣いて、わめいて……上手く宥められなくなってた。
そうしたら、最後には私にも大声で叫んで、……それから……縁に立って……落ちたの……」

「自殺、ですよね。それなら、どうしてアサさんが?」
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