HEARTY DAYS
彼と再会する場となったのは、始まりと同じ、この部屋。
彼は女性型に連れられて、最初と同じように部屋に入ってきた。
ただ違う点は、表情が哀しげだったということ。
「アサさん……私は──」
憂いを湛えた彼の言葉を私は遮って言った。
「ヨルは異常じゃないよね?」
彼は、自身ではどうしようもない現実を悔しむように首を振る。
「……回路にバグがあるんです。3週間も前から気付いていました。黙っていて、申し訳ありません」
感情を抑えた冷淡な声で謝罪を述べる。
それを聞いているうちに、私はまた悲しくなってきた。