世界で1番愛してる
第二部
異変
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涼太と付き合ってから一年と二ヶ月。
季節は秋の始まりの9月。
異変は突然訪れた。
お母さんが風邪を引いて、入院をしたのが二週間前。
疲れとかが色々溜まってたせいで風邪を拗らせて肺炎になってしまったって連絡がきて、すぐに私は病院へ駆け付けた。
それから二週間、お母さんも少しはよくなってもうすぐ退院できるかもって頃に異変が起きた。
「静音、涼太くんに会ってないんじゃない?お母さんは大丈夫だから行ってきたら…?」
病院のベッドに寝たままでも私と涼太を気にかけてくれるお母さん。
それでも、今の私には少し辛い。
「………連絡とれないの。」
「涼太くんと?」
「うん…。先週の水曜日に電話してから出なくて…電源も入ってないんだ。」
涼太との連絡がプツリと切れてから丸一週間。
ずっと会えなかったから、嫌になったのかな…。
不安ばっかりが積もりに積もってここ何日かはどこかで諦めちゃってる自分。
「どうしたのかしらね、涼太くん…」
「……わかんない。私の事嫌いになったのかな…。」
自分で言って悲しくなる。
あの日、愛ちゃんやシゲくんに会った日から自信が持てるようになったのに…。
また自分に自信がなくなっちゃったよ。
「静音…、涼太くんはそんな人じゃないでしょ?静音が好きになった人なんだから信じなさい。」
「お母さん…。」
――…そうだね。
私が涼太を信じなきゃ。
きっと忙しくて連絡できないだけだよね…?
モヤモヤはなくならない。
なんだか嫌な予感がしてたまらなかった。