Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「ありませんね」

「そうですか?
 ではもう一つの方はご存知だと良いのですが」

 穣の目が光る。

「あなたが、うちの凛花たちと会う前日……ですから今日から四日前になりますか。
 高級住宅街のグリーン・タウンの自宅で、今岡さんと言う方が亡くなりました」

「……」


「今岡 涼子さんと言う方をご存じですか?」

「……? いいえ、全く」

 本当に、知らなかった。

「そうですか? 近所の人から、鈴木さんと極似た男性が、その家に出入りしているとの目撃情報があったんですが……グリーン・タウンですよ?」
 
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