Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「身分ある皇子サマに敬意を表して、吸血鬼の作法にのっとって血を啜ってやろうか?
 キサマは……女を犯しても、自分が犯された事は無いだろう?」

 赤髪は、血のついたべとべとの手で、僕の身体を弄りはじめた。

「オレのデカイヤツで、キサマをヤろうか?
 もうすぐ、お前が逃がしたあの女が、人間を大勢連れてやってくるんだろう?
 キサマを皆の前で、イかせてくれと哀願させてやる……!」

 !

 ……冗談ではない……!

 
 赤髪は、開いているもう一方の手で僕自身を掴もうと、さらに体を密着させて来る。


 びくん。

 握られ……た。

 僕の意思とは無関係に、身体は反応してしまう。




 ……く……そ……!



 僕は、屈辱に唇の端をかみ締めた。


 
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