Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
 小さな、でも、意志の強さが光る、声だった。

 彼女の声はまるで、雨のように僕に降る。


 強く、優しく、心を潤していく、雨。



 暖かい、雨。




「鈴木先生!」
















「……大丈夫。いるよ」



 その声が、泣きそうだったから、なのだろうか?

 このまま、応えずに眠ってしまっても良かったのに。

 凛花の声に返事をしてしまったのは。

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