Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
……巻き込んで、すまなかった、とシーツを握りしめる手が、物語る。
「千年だ。
千年もの間、俺は仲間を見失っていたんだ。
人間達の中に紛れ込んで生きていくのも、確かに悪くはなかったさ」
松嶋はぎり、と唇を噛んだ。
「しかし、狩られるのを恐れて、自分を隠し、誰からも理解されないのは、もう嫌だ!
純粋な好意なのか、魅了されただけなのかも判らず、人間達の虚構の微笑みの中で、だった一人で生きていくのは、もう、嫌なんだ!!
……しかも、あんたは……あなたは」
松嶋は、僕の本性としての髪をすくって口づけた。
本来ならば、床に届いた長さの髪は、灰になって胸までになってしまったのを、大切そうに。
「俺の唯一無二の主(あるじ)であるのに……!」
「千年だ。
千年もの間、俺は仲間を見失っていたんだ。
人間達の中に紛れ込んで生きていくのも、確かに悪くはなかったさ」
松嶋はぎり、と唇を噛んだ。
「しかし、狩られるのを恐れて、自分を隠し、誰からも理解されないのは、もう嫌だ!
純粋な好意なのか、魅了されただけなのかも判らず、人間達の虚構の微笑みの中で、だった一人で生きていくのは、もう、嫌なんだ!!
……しかも、あんたは……あなたは」
松嶋は、僕の本性としての髪をすくって口づけた。
本来ならば、床に届いた長さの髪は、灰になって胸までになってしまったのを、大切そうに。
「俺の唯一無二の主(あるじ)であるのに……!」