Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「僕が……お前の……主と……やらなら……言うことを聞け!!!! 」
自分でも、魂消えるほどの声が出た。
「凛花連れて、今すぐ出ていけ!!!!!!」
………!
吼える声が残月を打つ。
奴は凛花を抱きかかえて、部屋を出ると、静かに扉をしめた。
そう。それでいい。
早く、出て行け。
咽が乾いて獲物が出て行く匂いに、つられそうだった。
後を追っていきたくなるのを必死にこらえて、僕は膝を抱えて床に座り込む……が。
すぐに、香ってきた甘い血液の香りに、はっ、と頭を上げた。
莫迦な……!
残月が、隣の部屋で凛花を傷つけたのか!?
人間の血液は、そのままでは飲めない。
抱いてやらねば、全部吐きだしてしまうのに!
いくら、僕が凛花に直接口をつけないからと言っても、そのままの血液を飲めるわけがない。
そのことは、同じ吸血鬼ならば、百も承知はずなのに!
自分でも、魂消えるほどの声が出た。
「凛花連れて、今すぐ出ていけ!!!!!!」
………!
吼える声が残月を打つ。
奴は凛花を抱きかかえて、部屋を出ると、静かに扉をしめた。
そう。それでいい。
早く、出て行け。
咽が乾いて獲物が出て行く匂いに、つられそうだった。
後を追っていきたくなるのを必死にこらえて、僕は膝を抱えて床に座り込む……が。
すぐに、香ってきた甘い血液の香りに、はっ、と頭を上げた。
莫迦な……!
残月が、隣の部屋で凛花を傷つけたのか!?
人間の血液は、そのままでは飲めない。
抱いてやらねば、全部吐きだしてしまうのに!
いくら、僕が凛花に直接口をつけないからと言っても、そのままの血液を飲めるわけがない。
そのことは、同じ吸血鬼ならば、百も承知はずなのに!