Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
考えてみれば、当然の話だった。
こんな大きな話なのに、一番上の人間が全く関与していない、という方が変だ。
僕は、一直線に花壇に下りようとして、残月に止められた。
「……凛花と、皇子はここに残ってください」
「凛花を置いていくのは賛成だけど、僕も行く。
乗りかかった船だ」
「しかし」
自分で何もかも解決しようとするのは、吸血鬼の悪い癖だ。
今まで頼れるものは、自分自身だけだったのだから。
他に何も無かったのだから、仕方ないけれど。
それに。
残月の顔色が良くない事に気がついてしまったから。
僕が、奴の血をだいぶ吸ってしまったせいだ。
残月が、僕の事を心配するように、僕だって心配だった。
せっかく出合った唯一の仲間を、みすみす失うわけにはいかなかった。
残月ばかりではない。
長い時をたった一人で生きる重荷に耐えかねていたのは。
……僕だってそうなんだ。
こんな大きな話なのに、一番上の人間が全く関与していない、という方が変だ。
僕は、一直線に花壇に下りようとして、残月に止められた。
「……凛花と、皇子はここに残ってください」
「凛花を置いていくのは賛成だけど、僕も行く。
乗りかかった船だ」
「しかし」
自分で何もかも解決しようとするのは、吸血鬼の悪い癖だ。
今まで頼れるものは、自分自身だけだったのだから。
他に何も無かったのだから、仕方ないけれど。
それに。
残月の顔色が良くない事に気がついてしまったから。
僕が、奴の血をだいぶ吸ってしまったせいだ。
残月が、僕の事を心配するように、僕だって心配だった。
せっかく出合った唯一の仲間を、みすみす失うわけにはいかなかった。
残月ばかりではない。
長い時をたった一人で生きる重荷に耐えかねていたのは。
……僕だってそうなんだ。