Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
残月は、近くに落ちて来て、僕に触れようとした土山の化け物を無言で切って捨てた。
落ちて来た中の一匹は、エンキの上に落ち、つるつる滑ってもがく。
グァニィィィン!
その、不運なヤツは、不機嫌に叫んだエンキに、見事に踏みつぶされた。
「出来損ない共が、帰って来たな。
……全く、どうやって皇子の気配を嗅ぎつけるんだか」
牙王は、けっ、と唾を吐いた。
「何だって?」
言葉に、思わず聞き返した僕に、牙王がぎらり、と笑う。
「まだ判らないのか?
コイツら全部。
出来損ない共も、エンキも……クソ忌々しい事に、このオレ様も含めて……
全部が、お前に惹かれて、やって来たんだよ!」
なん……だって!?
「それは、どういうことだ!?」
「……『皇家の者を護れ』これは私の血が。
細胞がDNAレベルまでにも記憶した命令だからです。
……皇子。
だから、私の細胞を使い、吸血鬼になったモノ達は、全て、あなたに惹かれて『護ろう』とする」
残月に、表情は、ない。
落ちて来た中の一匹は、エンキの上に落ち、つるつる滑ってもがく。
グァニィィィン!
その、不運なヤツは、不機嫌に叫んだエンキに、見事に踏みつぶされた。
「出来損ない共が、帰って来たな。
……全く、どうやって皇子の気配を嗅ぎつけるんだか」
牙王は、けっ、と唾を吐いた。
「何だって?」
言葉に、思わず聞き返した僕に、牙王がぎらり、と笑う。
「まだ判らないのか?
コイツら全部。
出来損ない共も、エンキも……クソ忌々しい事に、このオレ様も含めて……
全部が、お前に惹かれて、やって来たんだよ!」
なん……だって!?
「それは、どういうことだ!?」
「……『皇家の者を護れ』これは私の血が。
細胞がDNAレベルまでにも記憶した命令だからです。
……皇子。
だから、私の細胞を使い、吸血鬼になったモノ達は、全て、あなたに惹かれて『護ろう』とする」
残月に、表情は、ない。