Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
 



 急に、空が明るくなった。

 もうすぐ、太陽が顔を出す。

 夜明けだ。

 いつもは憂鬱な朝日が、今日はそんなに嫌じゃない。




 僕は、一人じゃない。





 そう、感じられる朝は、嫌じゃない。








 凛花に。




 残月に。




 千里に。




 エンキに。







 それどころか、穣や、牙王や……僕の大嫌いな太陽にさえも。



 僕は、kissをしてまわりたい気分だった。




 心から。







 愛を込めて。







 僕は、もう、一人じゃないんだ………!




 あっははははは!



 久しぶりに……



 それこそ、何十年ぶりかに、声を出して笑った。




 それは、とても、気持ちが良かった。




 気持ち良くて、とても幸せな気分だった。






 
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