Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
 さっきから、黙ったまま僕を見つめていた篠田は、ぼんやりと頷いた。

 こっちは、魅了が効きすぎのようだ。

 まあ、いいか。

「僕は、東星学園の校長先生からの依頼を受けて、明日から、保健室に詰める予定だったんだ」

「そうだったんですか!」

 篠田の顔が、急に、ぱあっと明るくなった。

「安心です。心強いです!  鈴木さんみたいな人が来てくれるなんて!」

「いや……あのな。
まだ、僕は、君の心配事を詳しく聞いてないし。安心するのは、ちゃんと話し合ってからの方が……」
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