Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「あんたのアタマの傷……落ちて打ったんじゃないのか? さっきから、頭痛がしているみたいだし、病院に行くか?」

「いえ、これは、昨日電信柱に頭をぶつけて」

「なんだ。あんた、顔の割には、間抜けだな」

 どっちが、間抜けなんだ!

 入れたい突っ込みをぐっと我慢して、曖昧に微笑む。

 ……なんだか、だんだん腹が立って来た。

 この、松嶋ってやつに。

 お前みたいに、鈍感なやつに、女の子みたいだとか、間抜けだなんて、言われたくない!

 心の中で、拳骨を握った時。

 保健室に、来たやつがいた。

 女校長だ。

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