Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
魅了が効かない以上、凛花は僕の捕食の対象から外れている。
食物にならない人間の好みなど、本来どうでもいいハズだったのに。
松嶋を見つめる凛花を見て、ふと、心に何かがよぎる。
ウラヤマシイ
……え?
思わぬ心の告白に、自分自身が驚いた。
傍らを見れば、潤んだ瞳の篠田が僕の左腕を抱いている。
篠田は、僕を誰のイメージと重ねているのだろう。
真に愛されているわけではなくても、食事の確保はできている。
だから、凛花の事など、本当にどうでもいい事のはずだったのに。
無意識に無差別にかけてしまう、僕の魅了の魔法無しに、相手の心を掴んだ松嶋が羨ましく思えたのか。
それとも……?
いや。
人が真に僕を愛する事が無いように、僕が、人間を愛する事も無い。
僕は、女を抱いて、噛みついて、食うだけだ。
僕は、そっとため息をついた。
食物にならない人間の好みなど、本来どうでもいいハズだったのに。
松嶋を見つめる凛花を見て、ふと、心に何かがよぎる。
ウラヤマシイ
……え?
思わぬ心の告白に、自分自身が驚いた。
傍らを見れば、潤んだ瞳の篠田が僕の左腕を抱いている。
篠田は、僕を誰のイメージと重ねているのだろう。
真に愛されているわけではなくても、食事の確保はできている。
だから、凛花の事など、本当にどうでもいい事のはずだったのに。
無意識に無差別にかけてしまう、僕の魅了の魔法無しに、相手の心を掴んだ松嶋が羨ましく思えたのか。
それとも……?
いや。
人が真に僕を愛する事が無いように、僕が、人間を愛する事も無い。
僕は、女を抱いて、噛みついて、食うだけだ。
僕は、そっとため息をついた。