Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「わたしの息子も、花が好きでね。
つい植えていたら、こんなに多くなってしまって……毎日、花の世話ばかりしているんですよ」
「そうなんですか……」
校長は、軍手の他に、頭には農家の女が被るような日除けまで付けて、ガーディニングをやる気満々だ。
「朝から、庭で花の世話をしながら見てましたが、こんな時間までずっと、カウンセリングでお疲れでしたね」
「……見てたんですか」
……生徒に、手を出さなくて良かった。
ホッと胸をなで下ろしているのもつゆしらず、校長は、楽しそうに微笑んだ。
「わたしは、部屋に籠もるより外に出て直接生徒達の様子を見る方が好きで。
いっそ校長室をなくしてしまおうかと思っているくらい外にいますから」
「はあ」
「それよりも、どうです?
花がそんなにお好きなら、気分転換に土いじりでも?」
「いや、楽しそうですが、陽に当たると良くないので……」
「昨日ほど、外には出しませんよ。
楽しいですよ。
騙されたと思ってやってみたらどうですか?」
……とても断る雰囲気ではなかった。
つい植えていたら、こんなに多くなってしまって……毎日、花の世話ばかりしているんですよ」
「そうなんですか……」
校長は、軍手の他に、頭には農家の女が被るような日除けまで付けて、ガーディニングをやる気満々だ。
「朝から、庭で花の世話をしながら見てましたが、こんな時間までずっと、カウンセリングでお疲れでしたね」
「……見てたんですか」
……生徒に、手を出さなくて良かった。
ホッと胸をなで下ろしているのもつゆしらず、校長は、楽しそうに微笑んだ。
「わたしは、部屋に籠もるより外に出て直接生徒達の様子を見る方が好きで。
いっそ校長室をなくしてしまおうかと思っているくらい外にいますから」
「はあ」
「それよりも、どうです?
花がそんなにお好きなら、気分転換に土いじりでも?」
「いや、楽しそうですが、陽に当たると良くないので……」
「昨日ほど、外には出しませんよ。
楽しいですよ。
騙されたと思ってやってみたらどうですか?」
……とても断る雰囲気ではなかった。