夢の跡
僕は、友達として、卓海が大好きだった。
不器用で、
少し冷たくて、でも、
本当は優しくて……
素直で自分を飾らない卓海がうらやましくもあった。
同時に、僕自身も『僕』らしくいられる場所を、卓海は無意識に僕に提供してくれた。
僕と卓海は、
友達であって親友じゃない。
……だけど、気づいてしまったんだ。
そんなこと、最初からどうだってよかったんだって。
〝『同級会で会おう』って
君が言ってくれたから
絶対に会えるって
信じてたんだよ
絶対に……
絶対に、って……〟
