夢の跡
僕は何度も、明日香からのメールの意味を咀嚼しようと試みた。
けれど、できない。
頭では理解しようとするけど、
気持ちがついていかなかった。
二階に用事があって来た母が、廊下に立ち尽くしている僕に寄ってきた。
「何してるの?」
何も知らない母の口調は投げ遣りだ。
どんな顔で僕を見ていたのか知らない。
ディスプレイから視線を上げられなくなっていたからだ。
けれど、できない。
頭では理解しようとするけど、
気持ちがついていかなかった。
二階に用事があって来た母が、廊下に立ち尽くしている僕に寄ってきた。
「何してるの?」
何も知らない母の口調は投げ遣りだ。
どんな顔で僕を見ていたのか知らない。
ディスプレイから視線を上げられなくなっていたからだ。