夢の跡
そこにしゃがんで、茫然と横断歩道を眺めた。


「こんな形で同級会になるとはね」


背後から聞こえた声は、いつも親しくしていた佑太のものである。



佑太は僕の隣に立った。


存外、割り切った平静な態度だ。


「信じられないよな。中学の時、ずっと俺らの傍にいたんだぜ」

「腐れ縁って言って笑ってたのにな。今になって、それが一番良かったなんて思ったよ……」


佑太は頷いた。
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