夢の跡
彼は紛れもなく卓海だった。


間違え様もない、

確認するまでもない、


あの時から1ミリも違わない。


「キモっ。何その顔!」


卓海はふっと微笑んだ。


「びっくりしたんじゃん!! こんなところで会うなんて思ってなかったんだから!!」


気持ちとは裏腹に、僕は早口に言葉を吐き出した。

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