振り向け☆ダーリン!
「竹内っ!」
下駄箱からぶんぶんと手を振る。
竹内は歩くペースを変えないまま、だけど笑顔、で
あたしの方に向かってきた。
「あっ、あのさ、今日は一緒に帰って欲しいんだ!駄目かな…」
胸の前に握りこぶしを作って返事を待つ。
なんでこの格好かは全くの不明
「え…あ……」
不自然に眼鏡を上げながら、
彼は小さく、いいけど、と言ってくれた。
「っしゃあ!」
思わず握りこぶしを上に上げた。