*地味彼氏と地味彼女*
花音side
あたしは今、準也さんに抱きしめられている…
「準…也さん?」
「すまない…」
えっ…?
どうして準也さんが謝るの?
悪いのはストラップを落としたあたしのせいなのに…
それから2人は無言でしばらく抱きしめ合った後、そっと身体を離した。
「今日はすまなかったな…俺…仕事に戻るから…」
そう言って準也さんは病室を出て行ってしまった。
まだ…
抱きしめられた時の温もりが身体から消えない…
まだ…
ドキドキしている…
あたし……
準也さんの事…
好きなんだ…