冷たい月
良治side
暖かな日差しと
璃空の甘い香りで目を覚ました
時計を見るともうお昼を過ぎていた
璃空の寝顔をしばらく見ていたかったが
そっとキスをしてベッドから出た
ーどこに連れていこう?
そんな事を考えながら
キッチンでミネラルウォーターを飲む
秋の日差しが
なんだか優しく感じる
着替えを済ませて寝室に向かう
ベッドでは璃空が
気持ちよさそうに寝息を立てている
『良治?』
ベッドの端に腰掛け
璃空に触れようとした時だった
『なんだ、起きてたのか…』
『違う、良治の香りがしたから』
目を閉じたまま璃空が
深呼吸した