冷たい月
服をもっと買った方がいい
と言ったら
『これだけあれば着まわし出来る』
と言われ
荷物を車に置きに行き
遅いブランチ
時間が時間だったので
飲食店は空いていた
イタリアンとかがいいのかと思ったら
『米、食べたくない?』
の璃空の一言で和食になった
細い体のどこにそんなに入るのか
ってくらいに璃空は
ガッツリ食べた
『いつもそんなに食べるのか?』
『そうだけど…大食いは嫌?』
初めて一緒に食事して
こんなに美味しそうに豪快に
食べた女は初めてだった
『いや、好き』