冷たい月


『了解』



もちろんそのつもりで

ただ

コーヒーを持って

璃空を

起こしに行く予定だった





『夕方には出るね』



『本当に帰るのか?』


『うん』


『家まで送るよ』



『ありがとう…
でも…ひとりで帰れるから…』



『ここからじゃ…』


そう言いかけると璃空が



『お互い、明日の準備があるでしょ』



『そんなの平気だ』




『私が…離れ難くなっちゃうから……』



そう言ってうつ向く璃空



コーヒーが出来上がった





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