冷たい月
それから
沙麻亜とはすっかり
意気投合
そして
勘のいい沙麻亜に
『彼氏出来たっしょ?』
と見抜かれて…
返答に困っていると
沙麻亜は
自分の事を話し始めた
『しょうがないなぁー
黙ってるんなら私から話すか。
私にもこの人だ!って言う
彼が出来たんだ』
『そうなんだ!よかったね』
『うん…でも…
その人には彼女がいて
私にも別に付き合ってる人がいて
しかも…
私の相手は妻子持ちだったんだ…』
『それって愛人ってことだよね?』
『そう。私って最悪でしょ?
その相談してたのが今の彼。
お互い、いつの間にか
好きになちゃってさ…』
『人を好きになるって
論理的にはなかなかいかないよ…』
『彼女いるのも知ってたから
付き合う気はなかったんだけど
彼から告られて…
すっごく悩んだんだけど…』