冷たい月


頬に良治の温かい手が触れ、
顔を良治の方に向きなおされた。


まっすぐな視線で私を見ながら


『もう一度、呼んでくれ』





『良治』




名前を呼ぶとその目が優しい眼差しになり
私に笑いかけた。


『璃空にずっとそう呼んでもらいたかったんだ』


そう言いながら、親指で私の唇をなぞる。
優しい眼差しで私の目を見ながら……


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