連敗カノジョ
「…雨」

「は?」

「降ってる」

「あ…」

気が付けば、窓の外はどしゃぶりの雨だ。

眩しく鮮やかなネオンが、窓に付いたしずくのせいで、溶けてるみたいに見えた。

雨。

私の心の中みたいだな。

なんて、つまらない事を思ってしまった。

これもアイツのせいだ。

ばかばか。

嫌いになれたら、どんなに楽なんだろう?

無理だとわかっても、考えてみる私はアホ。

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