ふたまた彼氏
条件が似ているからかな。
あたし達はより一層
仲良くなった。
「美紅、
次はちゃんと
幸せになってね。」
にっこりと微笑む
紗枝の目じりには
少し涙が滲んでいた。
その日からあたしは
少しずつ・・・
少しずつ近付いていった。
メールアドレスも
ちゃっかりと入手して
メールはすぐに
返しちゃ駄目だって
知っていたけど
駆け引きはあたしには
向いていないみたい。
「美紅!!
それこっち!!」
「あいよー!!」
文化祭。
今年はなんだか
早いみたいで
体育会もまだなのに
文化祭が始まる。
手作業で作り上げる。
あたしたちのクラスは
喫茶店に決まった。
メイド喫茶みたいな
最近流行やつだってさ。
ひらひらリボンと
ふりふりレース。
何が可愛いんだか
そんな時
『おーっっ
美紅、案外にあってる。』
とか言う
バカの一言のせいで
あたしの頬は
赤みを含めた。
「うっさ・・・・//」
『照れてるー笑。』
「うっさい!!」
バカみたいなやり取りが
延々続けられた。
「あんたばかだねー。」
ってようやく
紗枝が止めてくれたけど。