ふたまた彼氏
たたっと
校舎の端に走り寄る。
トンっともたれ掛かり
前を見据えた。
手を繋ぎながら歩くカップル
羨ましげに目を細め眺める。
「美ー紅ちゃん♪」
ぱっと声のする方向に
目線をやると
「…紗枝。」
嬉しそうな紗枝が居た。
「ねぇ、
あんた達さぁ
いい感じじゃん。」
にまーっと
嬉しそうに笑う。
「たっ…
たまたまだよ。」
「たまたまで普通
後夜祭に誘うと思う?」
返す言葉がない。
そりゃそうだよね。
嫌いな女を誘う
バカはいない。
「っ…そうだったとしても
期待したくはない。
期待すると
裏切られるから。」
「はいはい。
でもね、たまには期待したら?
損するよ?」
「いーの…。」
「ほら、見てみな?」
紗枝の指さす方には
隆斗の姿。
「近くに居ることは
間違いなんかじゃない。
一歩、踏みだしな?
美紅今あんたは
一番輝いてる。
ステップアップしな?」
トンッと背中を押す。
「わっっ。」
「頑張って?
応援してるから。」
にっこり微笑むと
紗枝は教室の方に
歩いていった。
パッと顔を上げると
隆斗が心配そうな顔してた。
校舎の端に走り寄る。
トンっともたれ掛かり
前を見据えた。
手を繋ぎながら歩くカップル
羨ましげに目を細め眺める。
「美ー紅ちゃん♪」
ぱっと声のする方向に
目線をやると
「…紗枝。」
嬉しそうな紗枝が居た。
「ねぇ、
あんた達さぁ
いい感じじゃん。」
にまーっと
嬉しそうに笑う。
「たっ…
たまたまだよ。」
「たまたまで普通
後夜祭に誘うと思う?」
返す言葉がない。
そりゃそうだよね。
嫌いな女を誘う
バカはいない。
「っ…そうだったとしても
期待したくはない。
期待すると
裏切られるから。」
「はいはい。
でもね、たまには期待したら?
損するよ?」
「いーの…。」
「ほら、見てみな?」
紗枝の指さす方には
隆斗の姿。
「近くに居ることは
間違いなんかじゃない。
一歩、踏みだしな?
美紅今あんたは
一番輝いてる。
ステップアップしな?」
トンッと背中を押す。
「わっっ。」
「頑張って?
応援してるから。」
にっこり微笑むと
紗枝は教室の方に
歩いていった。
パッと顔を上げると
隆斗が心配そうな顔してた。