ふたまた彼氏
歩けばあたしを家のほうに
近づいていく。
「やだっ・・・
もう帰るの?」
ぎゅっと手に力を込めた。
『今の時間考えてみな?
一人で帰るには危険だし
もう遅いし。
送るぐらいしてやる。』
内心やった。
と思いながらも
もっと傍に居たい
と思った。
だけど
きっといつでも
会えるから
いいかな。
って思った。
「ありがと。」
『あぁ。』
手を高く振って
隆斗を見送った。
「あんた今の子
この前の子よね?」
ビクッッ
「おかーさん…。」