黙れヘタレ


放課後。
教室を出ようとする
すみれを捕まえた。

「一緒に帰ろ?」

すみれは驚いた顔をする。

「私、補習あるよ」

知ってる。

「いーよ、帰ろ」

「え!?でも…」

戸惑うすみれの腕を
強引に引っ張った。
すみれはしぶしぶついてくる。

「たまにはいーじゃん」

今日の出来事で
すみれと距離を感じた。
あんたも雲の上から
物を言うの?
それを知りたかった。

でも、すみれは…

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